創業80年を迎えた、昭和60年 先代の会長 上村儻司のことば。
スミック(前 長岡硝子)が創業80年を迎えた年、昭和60年。その時の先代会長のことばを見つけました。
先代の会長 上村儻司が、社歴40年の年に遭遇した、第二次世界大戦のことにも触れていましたので、
8月1日の本日、ご紹介したいと思います。
創業80年 ごあいさつ
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当社は本年、上村清次郎が明治38年に「長岡硝子組合」を設立創業いたしましてから満80年を迎えました。
これもひとえに、ご関係各位さまの大いなるお力とご支援の賜ものと深く感謝申し上げる次第でございます。
思い起こしますと、当社の80年は、近世の長岡の歴史と共に歩んでまいりました。
そして社歴40年の年に遭遇した第二次世界大戦の大空襲は今日の当社の第二の出発点であったように思います。
海軍航空隊から着のみ着のままで帰って来た私の前にあったのは余燼くすぶる焼野原でした。
頼みとする兄のガダルカナル島での戦死の報、力とする多くの従業員たちは戦場の露と消えて戻らず、
追い打ちをかけるように21年9月に母、24年暮れには父が亡くなって後継者となった私を、
励まし力づけてくださったのは関係各位さまであり、従業員たちでございました。
ここにあらためて御礼を申し上げさせていただきます。ありがとうございました。
つきましては、これからの当社は、新しい時代の流れ、変化、さらには不確実性とさえ言われる未来に向かい、
21世紀に勝ち残れる企業を目指さなければなりません。いわば、この満80年は第三の出発点の道標であると
銘記いたします。
なにとぞ、これまで以上に皆さまのご指導ご鞭撻を賜りますよう、心からお願い申し上げます。
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長岡で洋品雑貨商を営んでいた上村清次郎が、当時はまだ貴重品だった硝子に将来性を見出し、
1905年から、硝子食器やランプのホヤ(ガラスカバー)の販売部門を独立させ開業したのが、
スミックの始まり。
先代の会長のことばから、来年で40年が経過。
創業120年を迎えようとしています。